しいたかのブログ

雑文を書き溜めてます

『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)』

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一冊目。だいぶ昔、何かのテレビ番組のゲストで登場した東浩紀が「2000年代のアニメやゲームによくあるストーリーである、コチラとアチラの世界があって、主人公がその世界の運命に大きく関わっていくという物語の想像力とは、実はまったく目新しいものではなく、純文学の想像力、村上春樹の想像力から与えられたものだ」みたいなことを話していて、その代表例としてあげられていたのがこの本だった。セカイ系の解説をしていたのかな?よく覚えていない。

(ここまで書いてから「東浩紀 世界の終りと…」で検索してみたら、そのテレビの書き起こしが見つかった)

 

東:(前略)で、あの、これ、どういうことかって言うとね、すごい簡単に言うと、日本の漫画とかアニメってのは、春樹の影響がすごくあるわけですね。一般には知られてないことですけど。

ーええ!?

東:つまり、あの、むしろ、日本の純文学作家で唯一、本質的な影響を与えてる作家だと思います、日本の漫画とかアニメとかゲームに。だから、春樹から影響を受けた作家たちが作り上げてきたキャラクター造形と、老境を迎えた春樹が作ったキャラクターが、結局、こう、元が同じなので、一致してきたってことだと思うんですよ、これ。例えば、その、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」だったらば、ハードボイルドな現実世界と、その向こう側にある、突然ポーンと行ってしまう…。

ー牧歌的というかね。

東:彼方の幻想世界ですよね。あの二項対立っていうのは、基本的には90年代の後半から2000年代にかけてゲームで言われてる〈セカイ系〉っていう言葉があるんですけど、一群の作品の基本フォーマットは春樹ですからね。だから、春樹は〈セカイ系〉って言われてるものの起源ですから、例えば。

ー今、初めて知りました。〈セカイ系〉って、要するに非常に身近な…。

東:身近な恋愛と…。

ー世界の終末がリンクしたりするっていうことでしょう?

東:で、あれの基本的な、一番最初にはっきりと作品で示されているのが「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」ですね、どう見ても、日本文学史的には。